一貫した業務を経験して見つけた自分のスペシャリティ。お客さまに空間デザイン以上の価値を 鹿島大雅 2004年入社

飲食店セクションの事業部長を務める鹿島 大雅。入社以来、空間プロデュースの一連業務に携わり、その中で自身のスペシャリティを見つけてキャリアを築いてきました。そんな鹿島が、一貫した業務を経験したからこそ気づいた仕事の魅力ややりがい、学生や求職者に伝えたい想いを語ります。

顧客との打ち合わせから保守・管理まで。
一貫した業務を担うことで生まれる価値

スペースでは、ひとつの案件に関する一連の工程を、1人の営業担当が一貫して担う業務体制を採用。具体的には、顧客との打ち合わせから始まり、デザイン・設計、積算・契約、発注・制作、施工管理、引き渡し・開店、そして保守・管理まで、分業することなくすべてのプロセスに携わります。それぞれの工程で担当者が担う役割について、鹿島は次のように説明します。

「一般的には、デザイン・設計や施工管理などは専任部署に一任する、という分業制を採用する会社が多いと思いますが、この『一貫した業務』こそが当社の大きな特徴です。

主に担当するのはすでに取引のある既存のお客さま。ビジネスパートナーとして、新装・改装のご依頼だけでなく、お困り事のご相談をいただくことも多いですね。たとえば、新店舗の出店については、ロケーションや店内のレイアウト、投資計画の立案など、お客さまの出店検討を多角的に支援します」

打ち合わせにより設計要件が決まると、次はデザイン・設計のフェーズ。まずはオペレーションや機能を含めた平面計画をして、そこから立体的なデザインの検討に移ります。

「デザイン・設計が固まったら、それをもとに積算・契約に進みます。基本的には自分が担当した設計に対して自ら見積もりをつくり、お客さまとの合意が取れれば工事請負契約を結んで工事の手配などを始めます」

スペースの一貫した業務推進は、施工管理の段階でも特徴的です。

「施工管理では、主に外部の現場管理者を通じて工事の進捗を監督します。日報や現場写真を見て図面通りに作業が進んでいるかチェックしたり、施工上の安全性やスケジュールに問題がないか確認したり。必要に応じて現場に赴き、職人さんとの打ち合わせも行います。そうして無事工事が完了すると、お客さまへの引き渡し・開店へと至ります」

その後の保守・管理についても、お客さまに寄り添うことを大事にしていると言う鹿島。

「私たちが考える保守・管理は、単に○○が壊れたから直す、というメンテナンス作業のみを指すものではありません。たとえば実際に店舗運営が始まると、『このボタンがここにあるのはオペレーション上使いにくい』などの課題や、『この設計がとても便利だから全店に導入したい』というご要望をいただくことがあります。開店後もお客さまと密にコミュニケーションを続けることで、そうしたお声を逃さず、お客さまのビジネス全体をサポートできるように心がけています」

このように、スペースの一貫した業務推進は、顧客との長期的な関係構築と、より深い理解に基づいたサービス提供を可能にしています。それは同時に、社員一人ひとりの成長と、幅広い視野の獲得にもつながっているのです。

入社3年目で任されたハイエンドな案件。
デザイナーのこだわりを試行錯誤の末に具現化

2004年の入社以来、鹿島自身も一貫した業務に携わり、キャリアを重ねてきました。

「入社してすぐは、飲食店はもちろんホテルやアパレル店舗、フィットネス施設など、多岐にわたる業界の案件を担当しました。スペースは当時から『一貫した業務』を推進していたので、1人または1つのチームで全工程に携わっていました」

社会人になりたての鹿島にとって、商空間プロデュースの全工程の業務を覚えることは苦労の連続でした。

「最初は、先輩方が描いた図面やパースがいかにして形になっていくのかを学び、次第に見よう見まねで設計図を書き、工事を発注するというものづくりの原点を覚えていきました。中でも、私がとくに難しいと感じたのはコスト管理ですね。

学生時代には経験したことがない業務ですし、お客さまの予算内でいかに求められる空間をつくるかという部分と、各工事や制作にいくらかかるのかという相場感覚をつかむこと──その両方ともに苦労しました。

たとえば、レストランの設計でちょっと凝った格子の窓をつくりたいと考えた場合、前例がないと制作するのにどのくらい手間がかかるのか、材料費はいくらかかるのかがわからないんです。でも、すべての要素を洗い出さないとコストを算出できないので、メーカーさんや職人さんにいろいろと話を聞く必要があります。コスト管理は経験と想像力が求められる、簡単には習得できないスキルだと実感しました」

そうしたスキルを身につけるために、実践を通じて学びを深めていったという鹿島。

「スペースでは、社員一人ひとりが小さな事務所の経営者のような意識を持ち、スケジュールとコストを自分で管理することが求められます。クライアントに提示した内容をつくり上げるための材料費や作業代、経費など細かな原価計画を立て、目標利益率を保ちながら遂行する──こうした感覚は、多くの現場を経験することで培ってきました」

そんな鹿島がとくに成長を実感したのは、入社3年目に担当したシーフードレストランの案件でした。

「凝ったデザインのハイエンドなレストランで、私もほとんど現場に常駐しながら施工管理をしました。それまではナショナルチェーン店の案件が多かったのですが、そこは個人経営のこだわりのあるお店で、クライアント側のデザイナーが描いたイメージをいかに具現化するかに苦労しましたね。たとえば、船の舵を模したシャンデリアをつくるために試行錯誤し、結局木材を削り出して形にするなど、他の案件ではなかなかできない経験をしました。

施工管理は、設計やデザインに比べて泥臭い業務というイメージがあるかもしれません。でも、デザイナーや設計者が描いたものを『絵に描いた餅』で終わらせずいかに形にするか──そうした別のクリエイティビティが求められる仕事だと感じましたね」

この案件では、それまで全工程に一貫して携わってきた経験が功を奏したとも語る鹿島。

「設計側がどんな想いでこの図面を描いたのか、私も設計工程を経験していたため想像することができました。また逆の視点に立つと、施工の大変さを実感したからこそ、今後の設計業務に活かそうとも考えました。

この案件を1人で推進できたことは大きな自信につながり、その後さまざまな業態や難しい案件にチャレンジする原動力となりました」

空間だけにとどまらずトータルなデザインを。
一貫した業務を経てたどり着いた現在地

現在は飲食店セクションの事業部長を務めるかたわら、店舗や施設のトータルデザイン、ブランディング業務にも注力する鹿島。
その領域に携わることとなった経緯を次のように説明します。

「入社以来さまざまな案件を担当してきた中で、とくに飲食店の設計・施工に関しては、会社としても個人としてもかなりのノウハウを学んできたと自負しています。ちょうどサードウェーブコーヒーが流行り出したころ、クリエイティブやデザインにこだわりを持つお客さまを担当する機会があり、クリエイティブディレクターや空間プロデューサーといった肩書きを持つ方たちと仕事をすることが増えたんです。

そこで感じたのは、今後は単に物質的なデザインや施工技術だけでなく、その空間で人にどんな体験をしてほしいか、トータルでデザインすることが求められるのだろうということ。われわれも、壁や天井などのいわゆるハード面だけでなく、VMDやコミュニケーションデザインなどのソフト面も含めたデザインを提供したい。そう考えるようになりました」

それを実現するため、会社からの推薦もあり、平日の就業後や休日を利用してアートディレクター講座に通うことにした鹿島。そこで、クリエイティブとは「クライアントのビジネスや課題解決にアイデアで貢献すること」だと学びます。

「ディスプレイ業界にはまだまだそうした考え方が浸透していないと感じたため、これをクライアントの事業にしてもっともっとクライアントのビジネスに貢献したいと考えました。幸いにも、これに賛同しておもしろがってくれるお客さまがいたので、案件の中で実践していくことができました。こうして徐々にデザインやブランディングの仕事が増えてきた、という経緯ですね」

華やかなイメージがあるデザインやブランディングの仕事。そこにも、一貫した業務で培った経験は活きていると鹿島は語ります。

「お客さま、とくに経営層にとっては『このデザインにしたことで集客がこのくらい伸びました』『この売り方にしたことで売上が○%UPしました』という部分が一番の関心事なんです。そこを意識して動けるのは、やはりこれまでの一貫した業務の中でコスト管理や顧客折衝など幅広い仕事を経験し、ビジネス視点を身につけられたからこそだと思います。

設計やデザインが目的なのではなく、めざすべきは人をどう動かし、数字をどうつくっていくか──そうした視点が大事だと思いますね」

ゼネラリスト+αの強みを発揮し、
空間プロデュースに新たな価値を

一貫した業務に携わることで、幅広いスキルを身につけた人材の育成をめざすスペース。そんな会社の魅力を、鹿島は熱を込めて語ります。

「個人的には、一貫した業務で育成できるのはゼネラリストだけではないと考えています。さまざまなスキルを身につけた上で、自分の得意とする役割を突き詰めることもできるし、いろんな経験を積むからこそ自分の強みに気づけるかもしれません。

私のケースで言えば、ゼネラリストのスキルを身につけたのち、デザインやブランディングという専門性をプラスして強みとしています。このように、ゼネラリスト+αの個性を持った人材が多くいるのがスペースの特徴。たとえば、コンストラクションマネージャーやプロパティマネジメントの専門知識を持つ社員が、クライアントの名刺を持って業務の一部を担うこともあります。こうした人材面の提供価値は、お客さまにも評価いただいていますね」

最後に鹿島は、学生や求職者にこんなメッセージを贈ります。

「ものづくりの過程には、人やお金に関わる多くの業務が存在します。スペースが推進する『一貫した業務』ならその中のどんな役割も果たすことができますし、お客さまから頼られる存在としてやりがいを感じられる仕事だと思っています。

キャリアとしては、ゼネラリストの経験を積んだ上でスペシャリティをプラスすることも可能。強みを活かしてクライアントに自分のファンを増やしていくことも、大きなやりがいとなるでしょう。

スペースという会社の一番の魅力は、決められた仕事の枠にとらわれず、自発的・主体的に新しいことにチャレンジできる環境があることです。空間プロデュースという仕事を広い意味で捉えて、お客さまのビジネスをどう発展させていけるか──そういうアイデアを積極的に提案できる人、個性豊かな仲間と協力しながら新しい価値を生み出せる人に入社してほしいですね」

※ 記載内容は2024年7月時点のものです

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PRIVATE

海外に行くとなぜか日本にいるときよりも冒険したくなります。
地元の人に触れ、ローカルな日常風景を体験できる街歩きは代えがたい時間です。
海の生き物をみるのが好きで、
ふと水族館に行きたくなることもあります。
写真はシュノーケルで撮影したリーフシャーク。ぞくぞくします。
幼少の頃に習っていたピアノ。
もう楽譜も読めず、唯々癒しを求めて弾いていますが、
時に頭が研ぎ澄まされる感覚が好きです。

鹿島 大雅/ TAIGA KAJIMA

2004年に東京本部へ新卒入社。
カフェを中心とした飲食チェーンや食物販の企画・設計・施工といった一貫した業務を経験したのち、
現在は店舗や施設のトータルデザイン・ブランディングまでの業務を行う。
東京都葛飾区出身。
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