どうせやるなら変わったことを!
難解な図面ほど燃えるリーダーと
制作・施工のプロ集団。

徳武 輝彦
TERUHIKO TOKUTAKE 2009年入社

現場で工事を行うことを「施工(せこう)」という。
当たり前だが、施工なくして空間はでき上がらないし、
施工次第で空間の仕上がりは決まる。
そんな施工を専門的に行うプロ集団がいる。
徳武輝彦が率いる、東京第1事業部施工技術部3課。
スペース社内で一目置かれる存在だ。

「うちはいわば個人商店の集まり。
一人ひとりがプロフェッショナルで
特性を持っている。個性派ぞろいです」

船岡敦司は自他ともに認める設備マニア。
決して陽の当たらない壁の裏、
天井裏へと想いを馳せる。
「完成時には表に現れない電気系などの設備が、
実は、明るい、暗い、暑い、寒いなど、
その空間の快適さを支えています。
隠れている部分だからこそ後から手直しもきかない。
事前の準備が10割と言っても過言ではない仕事です。
限られた空間、限られた工期の中でいかに納めるかが
腕の見せ所」とニヤリ。

猪口信幸は入社29年目の大ベテラン。
超現場主義の職人肌でとにかく口数が少ない。
「現場は毎日状況が変わる。それを納めていく」。
以上。
現場では時折みんなに飴玉を振る舞うらしい。

徳武はというと、図面にもえる。
「なんだこれ、どうやってつくるんだ?!という
設計図面がくるほど燃えるし、
一目見ただけでこれは面白くなる!と
ピンとくるスケッチに出会うとスイッチが入る。
図面には個性が出るし、
図面を通して気合も伝わってきます」

空間ができ上がるまでには
「設計図面」と「施工図面」という
2つの図面が存在する。
デザイン・設計担当者が描くのが、
完成イメージや世界観を共有するための設計図面。
スケッチのような絵も同時に描かれる。
それらをもとに制作・施工担当者が
描き込むのが施工図面で、
どこにどんな材料を使い、
どう固定するか、
水道や電気をどのように配していくかなど、
細部まで具体的に記していく。

ちなみに、実施図面は「ベクターワークス」という
アプリケーションを使って描くという。
「この業界に入ってから勉強して
使えるようになりました。
正直あまり得意ではないです」。

徳武にとってスペースは5社目。
35歳で入社した。
九州の大学で建築を学び、
神戸のゼネコンで働いた後、地元・香川に戻り、
店舗の内装を手がける会社で
施工のキャリアを重ねてきた。
転職した一番の理由は「東京で働きたかったから」で、
スペースのウェブサイトを見てエントリーしたそうだ。

入社して5年ほどして、
徳武は国家資格「1級建築施工管理技士」を取得する。
するとたちまち扱うプロジェクトの規模が変わった。
それはこの資格によって
「公共性のある7,000万円以上の建築一式工事」が
可能になるためだ。
一級建築士同様、工事規模の上限はない。

「国の重要文化財に指定されている建築物で
店舗を作ったり、
アーティストの作品と
コラボレーションした内装を手がけたり、
スケールも難易度も
これまでとは格段に違うものばかりになりました。
特殊なものほど燃えるので、
ますますこの仕事が面白くなりました。
スペースという会社もこの5〜6年で
すごく面白くなってきています」

どうせやるなら、変わったことをやりたい。
つくったことのないようなものを、つくりたい。

そう語る徳武が次に狙っているのは、
アミューズメントパークというから夢は広がる。

スペース社員のある1日の
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PRIVATE

お気に入りのWISE・WISEのダイニングチェア。
家具にはほとんど使われない小径木や
間伐材の杉でつくられています。
自分は野球世代ですが、
子どもにつきあって仕方なく始めたサッカーが
めちゃめちゃ楽しくて。土日は一緒に練習しています。
図面好き、かつ「納まり」好きです。
壁紙や目地などの仕上げが
細部まで美しく納まっている気持ち良さは、格別です。
重要文化財の中につくったステーキレストラン
「ウルフギャング」。
周囲を傷つけないよう最新の注意を払い施工しました。
おいしいものが好きです。
担当物件が開店を迎え参加するレセプションは、
完成した空間もご馳走も楽しめる最高の瞬間!

徳武 輝彦/ TERUHIKO TOKUTAKE

ゼネコンや内装会社などを経て、
2009年、35歳で東京本部入社。
アパレルを中心に施工を担当。
5年目、1級建築施工管理技士を取得。
ウルフギャングをはじめ
外資系大型飲食店などを手がける。
香川県さぬき市出身。
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